夏がないまま秋になろうとしていますね。
さて、昨年、本年と岩手ではヘリテージマネージャー育成講習会が開催されています。
ヘリテージマネージャーとは歴史的建造物の保全活用に係る専門家のことで、
「地域に眠る歴史的文化遺産を発見し、保存し、活用してまちづくりに活かす能力を持った人材」と定義されています。
※ 詳しくは、ひょうごヘリテージ機構さんのホームページがわかりやすいのでそちらをご覧ください
http://hyogoheritage.org
育成講習会は中身の質、量ともなかなかのもんでして、
6月に開講し12月まで月2回の受講と、自主演習や報告書の作成などとかなり重いものとなっています。
座学では登録文化財という新しい制度について学んだり、実際の調査や修復について学んだりと、
実務をしているものにとって興味深い内容も多く、ワクワクしながら受講しています。
ただ、演習課題はかなりハードです。
実際に自分たちで地域に眠る歴史的文化遺産なりうる建築物を発見し、調査し、その価値をまとめるという建築史研究室で論文でも書くのか?というようなかなりの作業量の課題となっています。
私は近所の某農業研究施設内にある覆馬場(現 農機具庫)を調査することにしました。
先日は実際に中に入らせてもらい、実測調査・写真撮影をしてきました。
おそらく近所に住んでいる人たちでもこの建築物の存在を知らない人は多いのではないでしょうか?
大きい建築物なので、実際にはかるのも大変でした(汗)
また、この場所、この建築物の歴史や背景も調べなければいけないので、
こちらの研究施設の図書館にもお邪魔して、参考文献になりそうなものを探したりもしています。
この歴史、背景を探る作業もなかなか大変で、
なにせ明治期に建てられたものですので、資料がないうえに、
作られた当時と現在までで、こちらの組織が変わっていっているので、
連続した資料がなかなかないのです・・・
それでも徐々にではありますが、ここの歴史が分かりつつあり、
自分が暮らしているこの地域が以前はどんな風景だったのか、
想像できるようになってきて、楽しくなってきています。
どんなだったの?というのはきちんと調査が終わってから、
書きたいと思います。